国際海事機関International Maritime Organizationの略称。〈船の航路,海上交通規則,それに港の施設など海運に影響のある技術的側面の規制・慣行の国際的統一化〉と〈自由通商を確保するため政府による差別的措置・制限行為の除去〉を目的として,1958年に設置された
国連の専門機関。設立時には,
政府間海事協議機関Inter-Governmental Maritime Consultative Organization(略称イムコIMCO)と呼ばれ,82年に現名に改称された。設置に関する条約は1948年3月に採択されたが,〈100万総トン以上の商船隊を保有する主要海運7ヵ国を含む21ヵ国の批准が必要〉という発効要件を満たすことができず発効が遅れ,58年の日本の批准によってようやく発効し,59年1月正式に発足した。
総会は2年ごとに開かれ,日本もそのメンバーである理事会は年2回開かれる。ほかに,毎年開かれる海上安全委員会をもち,海上の安全問題について総会に提案する。本部はロンドンにあり,加盟国は96年末現在日本を含め153ヵ国。
執筆者:
織田 政夫
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